コンセプトマップは、全体をカバーするトピックと、それを構成する個別のアイデア、画像や単語間の関連を視覚的に表現したもので、所定の図形、ラベル付きの線や矢印を使って、アイテム間の因果関係、要件や寄与を描き出すことができます。論理的思考を発展させたり、複雑なシステムを分解したり、大きなトピック内の具体的なアイデアにコンテキストを加えるのに最適なツールです。

コンセプトマッピングとは?
コンセプトマップとマインドマップの比較
マインドマップとコンセプトマップは目的の面では似ていますが、構造と用途の面では異なります。ここでは、マインドマップとコンセプトマップの違いを説明します。
- コンセプトマップは、マインドマップに比べて関連の表現方法に幅がありますが、マインドマップの構造は通常、放射状の階層とツリー形式に限定されます。
- コンセプトマップは、複数の関連の間のクロスリンクを示します。マインドマップは、主となる1つのトピックから広がるアイデアの流れ、または単一の親と複 数の子から構成される構造を中心としたものです。
- コンセプトマップは通常、ビジネスや学術といった比較的フォーマルな環境で使用されますが、マインドマップの用途は比較的広く、多彩です。
- コンセプトマップでは、理論や既存のシステムなどの外部から導入されたアイデアや概念を探求しますが、マインドマップは一般に内部で発生したトピックに肉付けをするために使われます。
コンセプトマッピングは、選択したコンセプトやシステムを個別のトピックや関連へ分解するプロセスを指します。単純な形式では、主となるトピックを探求し、より小さな関連へ分解して整理するブレインストーミングセッションのような形を取りますが、知識のモデル化や評価、システムの構築、システムの欠陥を意図的に明らかにする論法などがプロセスに含まれる場合もあります。
用途に応じ、コンセプトマップの作成は個人で行う場合も、グループで協力して行う場合もあります。手描きでの作成も可能ではありますが、Lucidspark などのコンセプトマップソフトウェアを使うことで、よりクリーンな外観で、アイデアの進化に合わせて修正できるマップを作成することができます。
コンセプトマッピングの利点
コンセプトマップには、作成面でも、ビジュアル自体にも、さまざまな利点があります。コンセプトマップを応用することで得られるメリットをいくつか紹介します。
- トピックの「全体像」とその中での関係性を明確に示すビジュアルを提示します。
- 大量の情報を明確かつ簡潔に伝えることができます。
- メタ認知、語彙の発達や記憶保持 に役立ちます。
- ブレインストーミングからトレーニング、公式な記録まで、さまざまなシナリオで使用できます。
- 実践的な思考を伸ばす上で役立ちます。
コンセプトマッピングの欠点
コンセプトマップの利点は多々ありますが、状況によっては使用に適さない場合もあります。コンセプトマップを使用する際に発生しうる欠点には以下のようなものがあります。
- 大規模なコンセプトを探求する場合、視覚的にごちゃつき、乱雑となる可能性があります。
- キーワードしか使用できないため、漠然としたコンセプトマップとなる可能性があります。
- 他のビジュアルに比べて作成に時間がかかる傾向があります。
コンセプトマッピングのタイプ
状況に応じ、主に4つのタイプのコンセプトマップから適したものを選択できます。
スパイダーマップ : スパイダーコンセプトマップとは、中心となるテーマやアイデアを文書の中央に配置し、そこからサブトピックが分岐する形のもので、コンセプトマップの中でも最も作りやすく、理解しやすいものです。

フローチャート : フローチャートコンセプトマップは情報を線形の形式で示します。