最近ストリーミングサービスに登録したときのことを思い出してみてください。定評のあるサービス、専門的なサービス、高価な全部入りのサービスまで、多種多様なサービスから選択を迫られたのではないでしょうか。大半のサービスで30日間無料のトライアルを提供していますが、キャンセルを忘れると高額な月額料金が発生します。プライベートで自分のためのサービスを選ぶのがこんなに大変だとしたら、自社で使用するソフトウェアの選択がどれだけ複雑なものになるか、想像に難くないはずです。
新しいソフトウェアを比較し選ぶのは大変な作業です。チームや組織でニーズや項目を特定して優先順位を付け、さまざまな製品を分析して、適切なツールやプラットフォームを選んでいくわけですが、製品のコスト、機能、制限など、その他多数のオプションも分析対象に入れなければなりません。非常に手間のかかるプロセスで、混乱に陥ってしまいやすいものです。
こうした面倒なソフトウェア選びにも、Lucidspark が役立ちます。この記事では、Lucidspark を使って新しいソフトウェアをチームで体系的に分析し、選択する方法を見ていきます。
ソフトウェアのニーズとオプションを調査
企業として自社に何が必要かを正確に把握しており、最高のソフトウェア導入のために資金を無尽蔵に用意できるのであれば最高ですが、現実の世界には予算が存在します。ブレインストーミングを始める前に、導入予定のソフトウェアに関する具体的な要件を収集する必要があります。
調査内容には以下を含めます。
- ステー クホルダーリスト — 選定プロセスに参加してもらうべきステークホルダーを特定し、プロセスのどの時点で意見を求めるかを検討します。例えば、営業部長なら、ソフトウェアの技術的要件に関するフィードバックは不要かもしれませんが、無料トライアル中には意見を出してもらいたいでしょう。この文書化プロセスを簡単にするにはステークホルダーマップの作成がおすすめです。
- 予算 — ソフトウェアの価格は、無料から月額数十万ドルまでさまざまです。ソフトウェアの検討を始める前に具体的な予算を書面で確定しておきましょう。
- 問題の定義 — 現在の問題点、言い換えればソフトウェアで解決したい課題を定義するのが重要です。多種多様な機能を備えたソフトウェアが多数出回っていますが、重要なニーズに対応できなければ、その他の機能がどんなに優れていても無意味です。すでに使用しているソフトウェアを置き換える場合は、現在のソフトウェアの優れた点と、そのソフトウェアが役に立たなくなった理由を詳しく書き出します。
- セキュリティ要件 — この点に関してはサイバーセキュリティチームに確認が必要です。ソフトウェアの選択の如何もサイバーセキュリティ上のリスク要因となるため、選定プロセスを始める前に、IT 部門からのセキュリティ要件を文書化しておくことが重要です。
- 技術的要件 — ここでも IT チームに仕様を確認します。
目標と目的を把握
事前作業が終わったら、チームで Lucidspark のホワイトボードに集まり、ソフトウェア導入に向けて組織的な作業を始めます。ステークホルダーリストを参照し、このプロセスで誰の意見を取り込むべきかを決めます。
- コンテナー — 付箋を整理しておくのに最適なビジュアルツールです。このブレインストーミングでは、さまざまなチームとそのニーズ、また社内と社外のステークホルダーに対するソリューションの活用方法などをコンテナーに収めることができます。
- 時間を区切ったブレインストーミング — ブレインストーミングに制限時間を設けることで、ちょっとしたプレッシャーを加え、決められた時間内で深い思考ができるようになります。チームからアイデアを引き出し、全員がタスクに集中し続けるために有効な方法です。
- 優先順位別にタグ付け — ブレインストーミング後にボードに戻り、各自の意見にタグを付けます。優先順位の高低、欲しいものと必要なものなどを区別してタグを付ければ、評価プロセスがスピーディに進みます。
ソフトウェア要件の比較項目リストを作成
最初のブレインストーミングが終わると、ソフトウェアソリューションが必要な理由をより深く、具体的に理解できるようになります。次のブレインストーミングでは、そのソリューションに必要な要件を決めていきます。
- コンテナー — ここでもコンテナーが活躍します。各コンテナーに「必須、あれば良い、避けるべき」などのテーマでラベル付けしたり、ソフトウェアのさまざまな側面に分けてブレインストーミングの参加者が求める内容を書き込んでもらうようにしてもよいでしょう。例えば、タスク管理ソリューションを探している場合には、1つのコンテナーを「レイアウト」用とし、メンバーがカンバンボードなど好みのタスク管理レイアウトの種類を追加していくことができます。その後、もう一度制限時間付きでブレインストーミングを行い、付箋に優先順位別にタグを付けます。