チームのパフォーマンスを良好に保ち、デジタル化している近代のビジネスを成功に導くには、従業員の生産性とモチベーションが非常に重要です。Gallup の調査では、収益性、顧客評価と生産性の点で士気の高いチームはそうでないチームに勝り、相対的に離職率や欠勤率が低く、仕事の質も高いという結果が出ています。
ただ、従業員やメンバーのやる気や生産性を保つのは簡単ではありません。テレワークや在宅ワークが増える現状では、難易度はさらに高まります。
従業員エンゲージメントの度合いとはつまり、従業員が働く場に対して感じる帰属感の強さを表すものですが、チームメンバーがバラバラの場所で、時には時差のある環境で働くような状況では、つながりを感じ、気力が高まるような関係を築くのも難しくなりがちです。
では、リモート勤務の従業員が同僚とのつながりの感覚を保ち、意欲的に仕事に取り組めるようにするには、どうすべきでしょうか?
この記事では、リモート勤務・在宅ワークのチームの士気を高めるという特有の課題に対応し、離れていても従業員エンゲージメントやモチベーションを高めるためのヒントとコツをお届けします。
テレワーク・在宅ワークの課題
従業員エンゲージメントは、従業員と組織の間に強いつながりの感覚を築くことから生まれます。こうしたつながりを築くには、企業文化、チームの連帯、トレーニングや人材開発、評価やフィードバック、強力なコミュニケーションやコラボレーションなど、さまざまな方法があります。
ただ、在宅勤務の場合にはこ うした機会を持つのが難しいこともあります。
オフィスでのように、ちょっと同僚のデスクへ立ち寄ったり、給湯室に集まって雑談するようなことはできず、そもそもリモート勤務ではお互いにスケジュールが合わない場合もよくあります。海外勤務が多い場合にはなおさらです。
こうした状況からコミュニケーションやコラボレーションがしにくくなり、不満やボタンの掛け違い、パフォーマンスの低下を招き、チームメンバーの士気と満足度が下がる可能性があります。
でも、まだ諦める必要はありません。
リモート勤務のチームの意欲を高めるにはちょっとした工夫と変更が必要ですが、その成果は大きなものです。
早朝に通勤する必要もなく、自律的に柔軟な働き方ができるリモート勤務では、ワークライフバランスが改善し、個人の満足度が高まるため、チーム全体の満足度を高めることも可能なはずです。
まずは成功のための条件を整えることから始めましょう。
リモート勤務のチームのやる気と生産性を高める方法
リモート勤務のチームを支え、その実力を最大限に発揮させるには、組織のリーダーや管理職が協力して、そうした文化を醸成する必要があります。適切な構造とプロセスを用意すれば、皆が生き生きと働けるテレワーク環境を実現することができます。
最初にこれらのヒントを試してみましょう。
コミュニケーションの仕組みを決めておく
リモート勤務の問題の多くはコミュニケーション不全から生じます。同僚が同じフロアにいるわけでもなく、デスクに立ち寄って気軽に質問できるような状況にな いため、ちょっとしたトーンの違いから誤解や勘違いが生じやすくなります。
これを避けるには、早い段階でコミュニケーションの仕組みを決めておくようにしましょう。
例えば、電話、メール、ビデオ通話や Slack など、チーム内のコミュニケーションに使用する方法、プロジェクトの詳細を追跡する方法、チーム全員が集まって共同作業やミーティングを行う時間などを明確に決めておくようにします。
こうした前提を予め決めておくことで、全員が共通の理解のもとに仕事を進められるようになります。
過干渉を避け、チームメンバーを信頼する
部下がオフィスにいても、在宅勤務でも、管理職は部下の仕事にいろいろと干渉したくなるものですが、実際に目の届くデスクで仕事している姿が見えないと、細かいことまで余計に口を出してしまいがちになります。
過剰な管理や干渉は、チームメンバーを信頼していないことの現れです。従業員が生き生きと自発的に働くには、その信頼が欠かせません。必要な指導と無意味な過干渉との間には明確に線を引き、バランスを取るよう心がけましょう。
リモート勤務のチームで管理のしすぎを避けるには、こんな方法を試してみましょう。
- タスクを委任する (ただ、進め方を指示することは避ける)
- 勤務時間ではなく成果を測定する
- 共通のコミュニケーションチャネルをタイムラインやタスクの管理に使う
監視と管理は違います。プロとして部下を尊重し、定められた期待水準や標準を満たしてくれると信頼しましょう。
意識的にコミュニケーションをとる
テレワークを行う際には、チーム全員の目線を揃え、つながりを保つために意識的にコミュニケーションをとるようにしましょう。
これは、ひっきりなしに連絡を求めたり、細かい介入をするということではなく、チームの目標、組織の戦略、重要な最新情報や優先事項などを頻繁に、かつ繰り返し伝えていくことを指します。
積極的なコミュニケーションを心がけるだけで、誤解を避け、期待されている内容を明確にし、情報や責任範囲を適切に優先順位付けできるようになります。
担当の業務を個人、チームや会社全体の目標と定期的に関連付けて見せることで、従業員が日々の仕事のもつ意味合いを理解できるようになります。組織への強い帰属感を養い、エンゲージメントを高水準に保つ上で、とても大切なことです。
コラボレーションの生産性を高めるツールを活用する
直接会って話す機会が持てないテレワークでは、コラボレーションのためのテクノロジーやツールを活用してコミュニケーションを効率化し、優先順位、責任範囲や締め切りを整理することが欠かせません。
ビデオ会議
Zoomなどのビデオ会議を使えば、テレワークでも従来の電話やメールとは違った形で親しく話し合うことができます。
通話中はビデオをオフではなく、オンにするよう勧めまし ょう。同僚の顔を見ながら話すことで、つながりが強まり、ボディランゲージでニュアンスや意図を汲み取りやすくなります。
ヒント : ビデオ通話は仕事以外にもいろいろ使えます。例えば、チームで気軽に集まり、オフィス外でのつながりを強められる Zoom 飲み会を企画するのもよいでしょう。
Slack
手早く効果的にコミュニケーションできるチャットツールはリモート勤務のチームに欠かせません。中でも、テーマやトピック別にチャンネルを作成できる Slack は便利なコミュニケーションツール。プロジェクトに関してちょっと聞きたいことがあるときにも、同僚とおしゃべりしたいときにもぴったりの多用途なツールです。
例えば、仕事関連の更新情報用のチャンネル、雑談専用のチャンネルというように用途別のチャンネルを作れば、リモート勤務のメンバーが集えるバーチャル「オフィス」としてチーム文化を育むことができる場ができます。
Lucidspark
Lucidspark は、別々の場所で働くチームメンバーが活発にコラボレーションやワークショップ、ブレインストーミングを進めるのに最適なツールです。直感的に使えるオンラインホワイトボードで、共同作業やアイデア共有のためのビジュアルワークスペースとして機能します。ブレインストーミングのプロセスにはリアルタイムのフィードバック、反応や意見を積み上げることが欠かせないため、リモート勤務のチームには難しい場合もあります。
そんな場合でも Lucidspark を使えば、まるで全員が同じ会議室に揃っているかのように@mentions、チャットスレッド、投票機能やアクティビティタイマーなどの機能を使ってミーティングをスムーズに進行可能。最高のアイデアを見出し、行動にスムーズつなげられます。
健康的なワークライフバランスを推進する
リモートワークの最大のメリットのひとつに、柔軟にワークライフバランスを改善できる点があります。ただ実際には、リモート勤務の従業員はオフィス勤務の場合に比べて長時間働く傾向にあり、明確な「定時」がないので常にメールや電話に対応しなければならないような感覚に陥り、働き過ぎになりがちです。ここに注意しなければ、ストレスや燃え尽き感、やる気の低下につながり、最悪の場合、離職につながる可能性もあります。
管理職としては、この点に気を付けて、仕事とプライベートの健全な線引きの手本を示し、メンバーに期待する内容を明確に伝えて、健康的な習慣を勧め、よいワークライフバランスの実践を助けるようにすべきです。
例えば、部下に夜中にメールに返信してほしくない場合には、自分自身、翌営業日までメールには返信しないという決まりを作りましょう。そうすれば、部下もそれに倣うはずです。上司が四六時中働いていて、常に返事が返ってくるのを見るから、部下もそうしなければならないように感じて不健全な文化が生まれてしまうのです。
他にも、チーム単位で休憩時間を取らせたり、柔軟なスケジュール設定を許可したり、スポーツクラブ会員権補助などの社の取り組みを宣伝するなどして、健全なバランスを確保することができます。
従業員の貢献を評価する
テレワークで働く従業員は、オフィスで働く同僚よりも長時間働き、生産性も高い傾向にありますが、チームの一員であることが実感できないことも多々あります。
こうした場面では、積極的に評価する姿勢を示すことが有効です。
エンゲージメントを強め、経営陣と従業員が共に信頼し合う強力なチーム文化を築くためには、従業員を評価することが重要です。WorkHuman Research Institute の調査によれば、仕事に対する評価を受けた従業員の86%が職場での満足度が向上したと回答しています。
リモート勤務のチームの貢献を称え る文化を築くには、こんな方法があります。
- 肯定的なフィードバックはすぐに伝える。例えば、プレゼンを成功させた従業員には、プレゼン終了後に短いメールを送ったり、チームミーティングで称賛の意を示しましょう。
- 従業員が自由に発言できる Slack チャンネルを用意する。こうすることで、同僚同士で評価しあえる場ができ、誰もが他のメンバーの貢献や功績を褒められるようになります。
- 定期的なパフォーマンスレビューや面談に評価の機会を組み込む。
- 他のメンバーの前や一対一で従業員の働きを認める。
- 公式にも非公式にも従業員を褒める。
従業員の貢献や努力は積極的に評価するようにしましょう。他のメンバーを称えることをチーム文化に組み込み、成功を共に祝うことで、連帯感を強め、適切に認められているという感覚から会社への帰属意識も高まります。
チームのエンゲージメントを向上させるには労力をつぎ込む必要があり、工夫も要りますが、それだけの価値はあります。リモートでのコラボレーションツールやテクノロジーを活用して、別々の場所で働くチームメンバーのつながりを強化し、創造性と生産性の向上を実現させましょう。

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