
UX チームと製品チームの連携を強化
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優れたテクノロジー製品は、先見性に溢れるメンバーが多彩な領域から集まったチームから生まれます。次世代のソーシャルメディアプラットフォームや大ヒットアプリを作り出すこうした専門家チームの中でも、最も重要な役割を果たすのが UX デザイナーと製品マネージャーです。
UX 部門と製品管理部門のスムーズな連携が成功に欠かせない理由もここにあります。
ユーザーにとって有意義で必要とされる、ヒット製品の構築と出荷という同じ目標を共有しながらも、UX デザインと製品管理のアプローチはそれぞれに異なります。これらのチームの方向性をブレなく調整していくには、それぞれが何を重要視しているかを理解することが重要です。
UX と製品管理の相違点と類似点
心に残る優れた製品とは、非常に使いやすく、優美なまでにシンプルなユーザーエクスペリエンスを実現できるものです。その好例が Apple 製品でしょう。そのクリーンでシンプルなデザインには熱狂的なファンが多数存在します。
企業の製品やサービスとエンドユーザーとの接点を一手に引き受けるのが UX の役割であり、UX デザイナーの任務とは、ターゲットとするユーザー層がある製品を使用する時に感じる課題を把握し、そこからそれを解決するユニークで美しいデザインを生み出すことにあります。
他方、製品管理においては、製品マネージャーには優れた製品の開発だけでなく、複数部門にまたがるチームとの調整や市場条件の検討など、製品のライフサイクル全体において戦略的かつ重要な意思決定を行うことが求められます。
製品管 理部門の最終目標は、顧客の期待に答える製品を生み出すことにあります。
これを達成するため、製品マネージャーは、製品を予定通りかつ効果的に発売することを目指し、多数の部門や関係者にサポートを提供します。
UX デザイナーと製品マネージャーには違いもありますが、類似点もあります。成功のためにはユーザーを深く理解することが求められ、製品開発のガイド役を務めるという点ではどちらも同じです。
2つのチーム間の軋轢が、こうした類似点に端を発することも多いようです。
製品部門と UX 部門が直面する一般的な課題
UX チームと製品チームがお互いの働きを認めたり、貢献を評価し合ったりする機会は現実にはあまりなく、時として UX デザイナーが製品開発を担当したり、製品マネージャーが UI をワイヤーフレームとして示すようなこともあります。
UX デザイナー職は設置しないけれども、製品マネージャー職は必須とする企業もあります。製品マネージャーが顧客重視のスタンスで、優れたデザインの重要性を認識していればこれでも問題ないかもしれませんが、いつでも相談できるよう、身近にグラフィックデザイナーを配置する必要が出てくるでしょう。
優れた UX を実現するには、ワイヤーフレームやプロトタイプの作成だけでなく、堅牢な開発戦略の構築と事業目標の遵守が欠かせません。製品チームと UX チームの双方が関与する分野のため、小規模な知識ではこれらのチームが統合されることもよくあります。
UX 部門と製品部門の連携を強化するメリット
UX デザイナーと製品マネージャーが組織内の縦割り構造を打破し 、方向性の一致へ向けて協業すれば、すばらしい効果が期待できます。
UX チームと製品チームの密接な連携からはこんなメリットが得られます。
- 根拠の乏しい意見よりも客観的なデータのインプットをチームで活用できるようになる
- ユーザーの懸念や要件を実用的なタスクに変換できる
- どちらのチームもコストが高くなりがちな、よくあるイノベーションの盲点を避けられる
では、プロジェクトの開始時、スプリントの途中、製品発売時に UX デザイナーと製品マネージャーのコラボレーションを強化するにはどうすればよいでしょう?
製品部門と UX 部門の方向性を一致させ、連携を深めるためのヒント
製品のライフサイクルを通じて、UX チームと製品チームが連携してシナジー効果を発揮し、共同でインプットを増やし、互いに尊重しあえる機会は大いにあります。まずは会社の目標を再認識することから始めましょう。
会社の目標を共通の指針として目線を揃える
業種や規模にかかわらず、UX チームと製品チームが社の目標を見出し、その目標に向かって進めば、得られる成果もまた大きなものになります。UX デザイナーと製品マネージャーは、専門分野こそ違えど、ともに従業員としてビジネスの成功という同じ成果を目指しています。
ひとつのビジョンの下に両チームが結集することで、責任の所在が明確化し、一体感が生まれます。すでに会社の目標が明確にあるようなら、それに従いましょう。明確化されていない場合は、両チームで一緒に目指せる共通の目標を設定しましょう。
企画の開始前に両チームが集まる場を設ける
企画 (や課題発見) のフェーズの大半は製品管理チームが担います。このタイミングで関連チームが集まり、顧客の抱える未対応のニーズに製品開発でどう対応していくかを議論することになりますが、ぜひここで UX デザイナーにも参加を要請しましょう。
課題発見の議論の場に参加してもらうことで議論がスムーズに進み、UX デザイナーにとっても早い段階で顧客と話し合い、製品チームの作業の前提を把握できるという点でメリットがあります。両チームの間に仲間意識を育み、やり取りが生まれる点でもプラスです。
各チームの役割と責任範囲を明確に定義する
UX デザイナーと製品マネージャーは、製品のライフサイクルの主要なフェーズそれぞれにある程度関与します。その関与の度合いは場合によって異なりますが、どちらも開発中の製品でユーザーの抱える問題の解決を目指している点では同じです。対立を避けるには、以下の点に留意しておきしょう。
- 製品マネージャーは、ビジョン、戦略、タイミングとロードマップを担当する。
- UX デザイナーは、製品のデザインを担当し、あらゆるブランド基準を満たす責務を持つ。
- 重複する領域においては、両チームが互いに意見を共有することができる。
例えば、ユーザーフロー図と低忠実度のワイヤーフレームをチーム共同で作成することで、関係を強化し、コミュニケーションチャネルを築けるようになります。
UX 手法を取り入れてユーザーのニーズを視覚化
製品にまつわるカスタマージャーニーを分かりやすく整理し、探求するには、ビジュアル化するのがベ ストです。UX チームがカスタマージャーニーマップやユーザージャーニーマップを使う理由はここにあります。
カスタマージャーニーマップは、あるタイムライン内で、特定のシナリオに沿って考えうるユーザーのアクションをゴールまで示す図で、UX 部門内だけでなく、製品管理部門で UX チームがユーザーエクスペリエンス最適化の機会をどう捉えていくかを詳しく見る上でも役立ちます。
製品マネージャーから UX チームに全体像を示してもらう
UX デザイナーはしばしば、次のデザインやテストの対象を把握しようと機能の開発に追われがちです。こうした場面で、製品マネージャーは、製品ロードマップを使って組織の将来的な目標を UX デザイナーに説明したり、リソースを追加投入する前に開発中の機能がユーザーに求められているものかそうでないかを検証する形でサポートすることができます。
より大きな視点から全体を見直すことで、UX チームは機能の開発をユーザーエンゲージメントや社の目標と紐付けて考えられるようになり、さらにこうしたコラボレーションからつながりが生まれ、チーム意識が芽生えます。
UX チームと製品チームが共に高め合うしっかりとした関係を築くには、時間と集中力、それに労力が必要ですが、ひとたびこれを実現すれば、両チームで積極的にコラボレーションし、解決策を試していけるようになります。

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